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エンブレム刺繍のフライトジャケット
![]() BUZZ RICKSON'S BR11506 L-2B COMERCIAL ver
朝鮮戦争当時、釜山に本拠地を置いた第17爆撃航空隊「ブラックナイツ」はB-26を駆り活躍した。
その機体と朝鮮半島南部を象った刺繍入りのL-2は当時の隊員たちが派遣先で自ら発注したローカルメイドを再現したもの。ミルスペックで規定されているナイロンシェルではなく、コットン素材を用いているのが大きな特徴である。刺繍自体はスーベニアジャケットのそれと同様で、部隊の背景を考えても、日本で作られたものである可能性が高い。軍から支給されたL-2から型紙を起こして、異素材で仕立てられたものに刺繍を施したと考えるのが、最もつじつまが合う。アメリカンミリタリーが東洋の文化と融合した好例と言える。 本来はL-2のボディはナイロン製とミルスペックに定められている。L-2はアメリカ軍が採用したナイロン製フライトジャケットの元祖であり、まだナイロン製衣料が一般に普及する以前の貴重なプロダクツだった時代、ローカルメイドでは素材調達が困難だったのだろう。そこでコットンが代用された可能性が高い。 L-2のリブはウール製の平編みのリブが使用されているが、このモデルで使用されているにはウール製の針抜きリブ。針抜きリブはヴィンテージスウェットなどに多いが、当時の編み機では輪編みの締まり具合を調節することが困難だったため、編みの速度を変えてヒダを付けることで、適度なフィット感をもたらした。 戦前、戦中のフライトジャケットのカスタムといえば、ハンドペイントが主流だった。駐留先でカスタムを加えるには当時アメリカで一般的だったチェーン刺繍はミシンの調達が困難で、大量生産向きだったこともあり使われなかった。戦後日本のヨコ振り刺繍に触れてからは大流行し、世界各地に伝播していった。
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